こんにちは!SO.ラボ(ソラボ)です。
SO.ラボ(ソラボ)では、毎週土曜日にSDGs、環境、教育、人権、多様性などをテーマにした上映会を行っております。
先週の土曜日に、“SO. ラボ × cinemo(ソラボ デ シネモ)”で恒例の上映会を開催させて頂きました。
「いのちあるものは、田畑に生かされていることに気づいた。ここでしっかりと生きていこう。」
70年代より、「耕さす、肥料・農薬を用いず、草や虫を敵にしない」ことを理念に掲げた自然農をはじめ、いのちの営みに沿った生き方を実践する川口由一さん。自然農の道を追求してきた川口由一さんのお言葉の数々が散りばめられたドキュメンタリー。
今回の映画は、『川口由一の自然農というしあわせ with 辻 信一』
川口さんは言います。「自然農の田畑に立って、いのちあるお米と向き合うと、まことの喜びに出会えます。」「自然農とは農業のやり方を言うのではない。自然とはなにか。いのちとはなにか。を考え学ぶ概念であり、自ずから然らしむる〝いのちの営み”に寄り添う生き方そのものだ。」と。
父親の家業であった農業を継ぎ、農薬や畑を耕す農機を使いながらの数十年間を経て、心身を壊してしまったときに、自然農への生き方が開きました。
この映画の中には、ご自身の経験を踏まえて、農業の効率化として田畑の耕すことをはじめ、人の手を加えていくが皮肉にも非効率で、いかに近視的な見方になってしまうか、地球全体を大きな視野から捉えたときに、持続可能な農業の本質とは「いのちの道」であることを悟った川口さんの言葉が深く心にしみます。
川口さんの言葉 いのちの道へ
・自然農への転換は、生き方を問い直すことからはじめる。
・太陽の恵みを、命の恵みを、空気を、水を、すべての自然の恵みをもらって、ここで生かされているんだな・・・。
・生きるのに必要なものをもたらしてくれるのは、いのちの営みのなかでつくりだされる自然の恵みしかない。
・自力のところでは100%自分を全うし、他力のところでは100%生かされる存在。
・地球に存在するすべてのいのちは一体。
・いのちがいのちの営みのなかで、いのちの姿をあらわすことに感動がある。
・どこにしあわせがあるかを悟ったならば、生かされるなかで、平和に生きることができる。
・自然農とは「いのちの道」「人の道」「わが道」を同時に生きること。
これらのお言葉は、川口由一さんが永く自然農法で野菜を育てていく中で、実際にご自身が種から育っていく野菜の成長を見守り、ときにはそれぞれの野菜の成長を手助けをし向き合ってきた中で、ご自身が学んできた「命そのもの」について教えてくれる作品でありました。
印象的だったのが、ひとつ一つの種が芽吹き、小さな芽を出したとき、その周りの草を少しだけむしる。その芽は、小さな微生物から昆虫たちと助け合いながら、まっすぐにまっすぐ空に向かって育つ。そして、やがて花を咲かせ、実を生み出し、実がこぼれて新しい命へとつながっていくというお言葉でした。
映画が終わったあとは、高崎で自炊塾である「ゆいの家」を開催されている髙石さんに、食を通して大事にしていきたい考えをお話いただけるトークセッションがありました。
田植えをはじめ、人と人をつなげる「食」を大事にする本当の意味の食とは何か。規格化されたものを食べ、食べ手の健康などを考えずに作られた食、心底心や体が喜ぶ食。そのときにある食材がシンプルなものであっても、こころを込めて作ったものが、人と人をつなげる幸せの種であることを聞き、忙しさに囚われながら自分が何を食べているか忘れがちな現代社会における生活を続ける中で、一度立ち止まって、じっくりゆっくり、自分の食について考え直せる機会をいただきました。
今回のトークディスカッションを通して、この地球には、人間だけでなく、小さな微生物、植物、動物たち、太陽の光、風、空気、水。すべての命やエネルギーに助けられながら生かされているというころに気づかされました。自然と生きる歓びのあるこの大地に地に足をつけて、未来の暮らし方を模索し、自分のできること小さな一歩を歩んでいきたいと思いました。
SO. ラボ × cinemo(ソラボ デ シネモ)は毎週SDGsに関係するテーマの作品を上映しています。
SDGsとはSustainable Development Goals(=持続可能な開発目標)とのことで
SO.ラボでは2030年に向けて群馬県高崎市のまちなかで、「よりよい未来の暮らし方」についてさまざまな草の根的な活動をしています。
次回上映情報
映画『デイビッドとギリアン』
日 時: 令和2年12月19日(土)
14:15〜15:15(上映時間:60分)
会 場: 14:00〜
場 所: 1階ラボ.ラウンジ
料 金: 1000円(税込)
ご予約方法|電話、メール、DMで受付しております。
Mail info@solavo.jp
もちろん、当日のお申込みも大歓迎です。
是非、次回の上映をお楽しみに!
SO.ラボスタッフ一同